りんごあめとしやわせの関係
あけちあすか

ひとひとひと。
あたりを見渡してもひとでいっぱいだ。
それもそのはず。
日本人ってきっと「祭」が大好きだから。

あたしはいっしょに来たはずのひとと
はぐれてしまった。
あたしはおまつり楽しみたい気分にはなれない。
みんなが楽しそうにしてる中、
すごくさみしい気持ちになってしまう。
あたしだけがそこにとりのこされたような感じ。
けーたいにだってつながらない。
こんなにひとが居たんじゃ見つけられっこないもん。

あきらめて帰ろうとしたその時。
声がした。
あたしを呼ぶ声がした。
「ゆり」
「え…?」
見つかんないと思ってた。
見つけられるはずないって思ってた。
なのに、見つけてくれたんだ…。
まわりのひとにおこられながらも、
ひとの流れに逆らって来てくれた。
「しゅーちゃん…」

苦労しながらやってくると、
しゅーちゃんはあたしの手をつかんで言った。
「しっかりつかまってないとはぐれるだろ」
あたし、知ってるんだ。
照れかくしにそーゆーふうに
ぶっきらぼうになっちゃうってこと。
素直じゃないんだから。
あたしもそうだけど。

「あたしをほっていったのはしゅーちゃんだよぉ?」
「それは…」
「じゃあ。りんごあめいっこで許したげる」
「…しょーがないな」

ちいさいころ、お父さんと手をつないで
見てまわったおまつり。
片手には、当時のあたしには
おおきかったりんごあめ。
今のあたしのしあわせのカタチ。
もう片手には、あたしの未来がそこにある。
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相手を信じ続ける強さとずっと笑顔でいられる強さ。
そのふたつがあれば、きっとだいじょうぶ。